起業への関心はかつてないほど高まっています。2024年に新たに設立された法人数は15万社を超え、過去最多を更新しました。しかしその一方で、起業後の現実は厳しいものです。創業から5年以内に約5社に1社が廃業し、しかも廃業する企業の半数以上は「黒字」のまま店を閉じています。なぜ、事業として成立しているはずの会社まで消えていくのか。本記事では、スタートアップが失敗する背景にある3つの壁と、その乗り越え方を解説します。
データが示す、起業の厳しい現実
中小企業白書によると、起業後の企業生存率は1年後で95.3%、3年後で88.1%、5年後で81.7%です。つまり、創業から5年以内に約2割(18.3%)が廃業している計算になります。さらに深刻なのは、近年の廃業の中身です。2024年の倒産件数は11年ぶりに1万件を突破し、休廃業・解散も約7万件と高水準が続いています。そして注目すべきは、休廃業・解散企業の51.1%が「黒字」の状態で廃業しているという事実です。赤字で力尽きたのではなく、事業は回っているのに会社をたたんでいる——これは、経営を続けるためのノウハウや支える存在の不足が原因で消えていく企業が、半数以上を占めることを意味します。
壁①:知識・ノウハウの壁
中小企業白書の調査では、起業準備段階の課題として最も多く挙げられたのが「事業・経営に必要な専門知識・ノウハウが不足していた」ことでした。優れた技術やアイデアがあっても、それを事業として成立させ、継続させるには、財務・営業・組織運営など幅広い知識が必要です。特に経営経験のない起業家ほど、何を知らないのかすら分からないまま走り出してしまい、後から壁にぶつかります。技術者として優秀でも経営者として成功するとは限らないのは、この知識・ノウハウの壁があるためです。
壁②:資金調達の壁
同じ調査で2番目に多かった課題が「資金調達方法の目処がつかなかった」ことです。創業期は実績がないため、銀行融資の審査は通りにくく、補助金や出資といった選択肢も、制度を知らなければ活用できません。手元資金が尽きれば、どれほど良い事業でも続けられなくなります。黒字なのに廃業してしまう企業の中には、一時的な資金繰りの行き詰まりが引き金になったケースも少なくありません。資金調達は、起業の入口であると同時に、継続を左右する生命線でもあります。
壁③:相談相手がいないという壁
3つ目は、見落とされがちですが極めて重要な壁です。それは「相談できる相手がいない」ことです。経営者は、資金繰り、採用、事業の方向性など、重い決断を一人で下し続けなければなりません。この孤独が判断を鈍らせ、ときに致命的なミスにつながります。実際、中小企業白書の調査では「起業に踏み切れた最大の理由」として最も多かった回答が「相談できる支援者がいた」ことでした。逆に言えば、適切に相談できる存在がいるかどうかが、起業の成否を大きく分けるのです。知識やお金以前に、隣で一緒に考えてくれる存在の有無が、会社の運命を左右します。
3つの壁を、一人で越えようとしないために
これら3つの壁に共通するのは、「経営者が一人で抱え込むほど、乗り越えにくくなる」という点です。逆に、知識・ノウハウを補い、資金調達を支え、いつでも相談できる伴走者がいれば、壁は格段に越えやすくなります。EXビジネス・コンサルティングは、金融・営業・ITという複数の現場で30年以上の実務経験を積んだ代表自身が、創業前から成長期まで、経営者の隣で一緒に考え、実行まで伴走します。「まだ相談できるレベルではない」という段階でも構いません。アイデアの壁打ち相手として、孤独な決断を一人でしないための存在として、お役に立てます。
まとめ
スタートアップが失敗する背景には、知識・ノウハウの壁、資金調達の壁、そして相談相手がいないという壁があります。廃業企業の半数が黒字であるという事実は、事業の良し悪し以上に、経営を支える仕組みと伴走者の有無が継続を左右することを示しています。起業は孤独な挑戦ですが、一人で挑む必要はありません。壁を感じたときこそ、信頼できる伴走者とともに乗り越えていきましょう。