一人、あるいは少人数で始めた事業が軌道に乗ってくると、次にぶつかるのが「組織」の壁です。経営者一人の力には限界があり、事業を伸ばすには人の力が欠かせません。しかし、最初の組織づくりを誤ると、かえって会社が混乱します。本記事では、創業期の事業を成長させる「最初の組織づくり」のポイントを解説します。
なぜ創業期に「組織づくり」が重要なのか
創業期は、経営者が営業も製造も経理もこなす「一人何役」の状態になりがちです。それでも回るうちはよいのですが、事業が成長すると一人では手が回らなくなります。このとき、行き当たりばったりで人を増やすと、役割が曖昧になり、かえって生産性が下がることがあります。だからこそ、早い段階から「どう組織をつくるか」を意識することが大切です。
最初の組織づくり、3つのポイント
ポイント1:経営者が「手放すべき仕事」を見極める
組織づくりの第一歩は、経営者が抱えている仕事を整理することです。経営者にしかできない仕事(経営判断・重要な意思決定)と、人に任せられる仕事を分けます。任せられる仕事を手放すことで、経営者は本来やるべきことに集中できます。
ポイント2:役割と責任を明確にする
少人数だからと役割を曖昧にしておくと、「誰がやるのか分からない仕事」が生まれます。誰が何に責任を持つのかを明確にすることで、業務がスムーズに回り、社員も動きやすくなります。
ポイント3:最初から「仕組み」で回す意識を持つ
創業期は、つい「あの人がいるから回っている」という属人的な状態になりがちです。しかし、人に依存した組織は成長の足かせになります。早いうちから手順を共有し、誰でも仕事ができる仕組みを意識することで、組織は拡大に耐えられるようになります。
「最初の採用」は特に慎重に
創業期の最初の数人は、その後の会社の文化を決める重要な存在です。スキルだけでなく、会社の価値観に共感してくれるか、創業期の不安定さを一緒に乗り越えてくれるかを見極めることが大切です。少人数だからこそ、一人ひとりの影響が大きいことを忘れないようにしましょう。
経営者一人で抱え込まないために
組織づくりは、正解が一つではなく、会社の状況によって最適な形が変わります。「どんな順番で人を増やすべきか」「どう役割を分けるか」を、経営者一人で判断するのは簡単ではありません。社外CFOのような伴走者がいれば、人件費と事業の成長のバランスを数字で確認しながら、無理のない組織づくりを進められます。
まとめ
創業期の事業を成長させるには、最初の組織づくりが鍵を握ります。経営者が手放すべき仕事を見極め、役割と責任を明確にし、人ではなく仕組みで回す意識を持つこと。そして、最初の採用は特に慎重に行うこと。これらを意識することで、一人の力に頼った事業から、組織で成長する会社へと進化できます。早めの一歩が、未来の成長を支えます。